壁にフックや棚を取り付ける時、何で取付けますか?
付属のビスですか?
でも、付属のビスだけでは、強度が出ない事が結構あります。
重要なのは、取り付ける壁の材質なのです。たとえば石膏ボードの場合。すごく脆い材質なので、ビスだけでは強度がでません。
壁には、壁紙が貼られていて、良く分からないかもしれませんが、現在の住宅では、壁面の材質として石膏ボードが使用されている事が多いです。
壁を軽く叩いてみて、コンコンと軽い音がしたら、石膏ボードだと思ってください。
石膏ボードに、フックや棚を取り付ける場合、間柱を探してビスを打つか、石膏ボード用アンカーを使用する方法があります。
どちらにしても、少しコツが必要なので、部材の選び方も含めて説明したいと思います。
間柱を探してビスを打つ
木造住宅の場合、間柱に石膏ボードが貼られているパターンがほとんどです。
間柱は、基本的には、455mm間隔で入れられた縦方向の柱です。石膏ボード裏に間柱があれば、石膏ボードを貫通して間柱にビスを効かすことができます。
壁裏に間柱があるかどうかを調べるには、
- 壁を叩いて音の違いを探る。
- 針式の下地探しを使って、壁に針を刺しながら探る。
- 下地センサーを使って探る。
というパターンがあります。
壁を叩いて探る場合は、感覚にたよるところが多いですし、針式の場合は、針を壁にブスブスと刺しながら探すので、小さいですが、複数個の穴があくことになります。
確実に探したいなら、下地センサーが有効です。2~3千円から購入できるものもありますので用意しておいても良いかと思います。
ただ、間柱に取り付ける場合、取付け位置が間柱のある位置に制限されたり、棚受けの場合、複数本にまたいで取付けなければならないので幅が決まってしまうなど、色々と制約があります。
石膏ボードアンカーを使う
間柱に、ビスを打てない場合は、石膏ボード用アンカーを使用します。
ここで注意したいのは、マンションの一部の壁では、石膏ボードの貼り方が違うということです。
具体的には、GL工法と呼ばれる、コンクリートの面に対して、ボンドで石膏ボードを貼り付ける施工方法なのですが、その場合、ボンドが邪魔になるので、一部の製品を除いては、壁裏で開くような脚開き式のアンカーは使用できないのです。
マンションの壁は、使用できない石膏ボード用アンカーがあるので選び方には、注意しましょう。
では、代表的な石膏ボード用アンカーをご紹介します。
かべロック
かべロックは、GL工法に対応したアンカーです。もちろん木造住宅にも使用できます。
石膏ボードに対して、ドライバーでねじ込んで使用します。下穴は不要なので施工が非常に簡単です。
ただ、脚開き式アンカーと比較して、引き抜き強度が劣る、振動に弱い、取り外した後に大きな穴が残ってしまうなどのデメリットがあります。
かべロックの使い方
トグラー
トグラーは、樹脂製の脚開きアンカーです。
石膏ボードの裏側で脚を開いて抜けなくするので、強度に優れているのが特徴です。
ただ、直径8mmの下穴が必要なことや、石膏ボードの板厚が分からないといけない、GL工法には使用できないなどのデメリットもあります。
トグラーの使い方
石膏ボードにアンカーを使用して留め付ける方法は、どちらのアンカーを使用するにせよ、木部やコンクリートに取り付けるような強度は出ません。
フックや棚受けの耐荷重までは使用できないものと考えて重量物は、引掛けない・乗せないようにしましょう。
耐荷重に関してはコチラの記事をご覧ください。
石膏ボードの厚さを調べるには
脚開き式の石膏ボードアンカーは、石膏ボードの板厚によって使い分けなければならなものがあります。
石膏ボードの厚さを知るには、壁に付いた、コンセントやスイッチプレートを外して、隙間から測るという方法があります。
コンセントやスイッチプレートは、カバーを外してネジを緩めれば、簡単に外す事ができますが、電気が通っているので、事前にブレーカーを落とすなど安全に注意する必要があります。
注意しなければいけないこと
壁に対して、何かを取り付ける場合、壁裏に何があるか分かりません。
電気配線や、色んなケーブルがあるかもしれません。電気配線をキズつけてしまうと、感電したり、火花が散って、火災になることも考えられます。
特にスイッチプレートやコンセントまわりは、注意が必要です。
壁裏にビスや釘が飛び出る場合、心配であれば、施工会社などに図面確認してもらうのが安心かと思います。
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